BL感想blog

腐歴20年以上のおばさんが新旧問わず色んなBL漫画の感想を綴ります。

不測ノ恋情 3 / 富士山ひょうた

最終巻。タチ同士の恋愛の行方。

 

 

 

 登場人物

伊倉 絢都 ✕ 宮田 一臣

 

あらすじ

戸倉は気持ちが通じ合ったと思ってかいがいしく宮田に接するも、すげなくされる。

宮田はかいがいしく世話をしようとしてくる戸倉に、女扱いされてる様でいたたまれない気持ちになる。

若干すれ違っている二人。

そこに、ゲイがバレて十年以上連絡をとっていなかった宮田の家族から「母親が倒れた」と連絡があり…。

 

感想

最後まで甘い雰囲気にならなかった。

恋人というより、他人になるべく弱さを見せずに生きてきた二人の人間が、どう寄り添っていくかを探っていいく話でした。

 

宮田が十年以上疎遠だった母親が倒れたと聞いて、帰るべきなんだろうけどと悩み

「これがもっと深刻な状況だったら駆けつけるんだろうけど」と言った時、伊倉が「帰るべきかどうかではなく、自分の為に顔を見てくるでいいと思う」と言った伊倉が素敵だった。

 

伊倉が家族の事で悩んでいた時もそうだけど、この二人って相手に寄り添いながらもきちんと自分の意見を持ち、それを言葉で相手に伝える事が出来る人達。

これがこの二人の最大の共通点だと思います。

 

恋人として寄り添って生きていくというより、自立した二人の人間がお互いを見つめ合いながら並走していき、弱った時に駆けつけ寄り添う関係という感じがします。

それが、この二人にとっていい関係なんだろうな。

 

番外編で「純情」カップルが出てきました。

こちらは甘々です。